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これまで私は、ミルコマによる施術において、施術前に化粧水やジェルなどを塗布することを積極的には推奨してきませんでした。しかし近年のマイクロカレント療法に関する論説や研究成果、そして私自身が行ってきた独自の研究・観察結果を総合的に検討した結果、今後は施術部位へ適切な水分を与えてから使用する方法を推奨したいと考えています。
その最大の理由は、皮膚の電気的特性にあります。
皮膚表面、とくに角質層は乾燥すると電気抵抗が高くなり、微弱電流が流れにくくなります。一方で、水分を十分に含んだ皮膚では電気抵抗が低下し、皮膚表面との接触状態が改善されるため、マイクロカレントがより安定して組織へ伝わることが期待されます。近年のマイクロカレント療法のレビューでも、微弱電流は細胞修復や炎症調節などの生理学的作用が期待される一方、適切な皮膚接触が重要であることが示されています。また、美容分野で使用されているマイクロカレント機器の多くは、導電性ジェルを標準的に使用しています。その理由は、電流を効率よく伝達するとともに、皮膚への刺激や不快感を軽減し、電極との密着性を高めるためです。
ミルコマは約100μA前後の微弱電流を利用する機器であり、私はこれまでの研究の中で、水分を十分に保持した皮膚のほうが施術感が安定しやすく、滑らかな操作性が得られることを確認しています。ただし、水分塗布によって治療効果が高まることを証明した臨床試験は現時点では十分ではなく、この点は今後さらに検証を進める必要があります。
推奨する施術用溶液
施術前に使用する溶液としては、次のような水性(ウォーターベース)の製品を推奨します。
■医療用導電ジェル(超音波検査用ジェルやマイクロカレント専用ジェル)
■無香料・無着色・アルコールフリーの保湿ジェル
■ヒアルロン酸を主体とした水性保湿ジェル
■グリセリンを適度に含む化粧水
■生理食塩水で湿らせたガーゼ(医療現場での使用を想定)
一方で、油分を多く含むクリームやオイル、ワセリンなどは導電性を低下させる可能性があるため、施術直前の使用は推奨しません。
ミルコマは「微弱な電流をできるだけ自然な状態で身体へ届ける」という理念のもと開発されました。今後は、水分塗布を施術の標準的な前処置として取り入れることで、より安定したコンディションで施術を提供できる可能性があると考えています。
今後も臨床データを蓄積し、科学的根拠に基づいた施術方法の確立に努めてまいります。
2026年7月22日
ミルコマ開発者
木村 亮治

